フェムケアの基本となる膣まわりの具体的なケア方法をご紹介します。
顔や体のスキンケアには気を使うけど、膣まわりのケアは気にしたことがない方が多いと思います。
でも、デリケートゾーンがかぶれたり、かゆくなったり、おできがができたりなど肌トラブルの経験したことがある方は多くいるはずです。
実は膣まわりはとてもデリケートで繊細な大切なところですが、いままであまり意識されてきませんでした。
膣まわりケアも含めた女性の性にかかわる教育をほとんど受けてこなかったので、その大事さに大人になってもあまり気づいていない方も多くいます。
フェムケアの正しい知識をもつことでいつまでも元気ではつらつとした素敵な時間を過ごすことができるのです。
なぜフェムケアが必要なの?
普段の生活でフェムケアをしていますか?
「デリケートゾーンは石鹸できれいに洗っているから問題ない!」と思っている方は要注意!このような間違ったケアでは、膣まわりの清潔が保てなくなるだけでなく、粘膜の乾燥が進んでしまいます。
膣の乾燥が進むと 膣の粘膜は薄くなり、大陰唇は広がってたるみ、そのまわりの皮膚は硬くなり、シワシワになっていきます。
普通、年齢を重ねれば顔はフェイスケアをしなければシワが増え、たるんできます。かかとのケアをしなければ、角質が硬くなってサボテンのようにガサガサになってしまいます。 膣も同じようにシワシワで硬くなった皮膚が二重にも、三重にも垂れ下がったような状態になってきます。
良質な膣とは、粘膜が水分をたくさん含んで、伸び縮みして弾力がある、潤った膣のことをいうのです。
膣は鼻や口などの穴と同じように粘膜で覆われ、粘液で潤っています。
粘液とは、体内に侵入しようとする細菌やウイルスなどの病原体を、からだの中に入れないようにブロックしたり、体内に入ってしまった異物を体外に出すために活躍する体液のことです。
私たちのからだを最前線で守ってくれる大事な戦士です。 たとえば、鼻がムズムズする時にそれを絡め取って押し流してくれる「鼻水」や、口からウイルスの侵入を防いでくれる「唾液」も粘液の1つです。 そして膣から分泌される粘液(膣液)も同じような役割をもっています。
膣の粘膜が乾いてしまうと、粘液が出ないことでセックス時に性交痛が出てしまったり、病原体などの異物をブロックする力が弱くなり感染症にかかりやすくなるなどのさまざまな問題が生じます。
加齢によって膣から潤いや弾力が失われことで血行不良になると、膣壁が薄くなり、粘液力は低下します。また、粘液力が低下するとからだは、むくんだり、冷え性になったり、生理痛がひどくなったり、肌や髪などにハリがなくなるなど様々な問題が生じてきます。
粘液力の低下は、もう1つ恐ろしい事態を招きます。それは老化です。
粘液が出ないということは、膣の粘膜が乾燥している証拠で、子宮にも影響及ぼすことになります。当然、女性ホルモンのバランスが崩れ、その結果、老化のスピードが一気に加速することになるのです。
そんな老化のスピードをゆるめ、年齢を重ねてもいつまでも若々しく、みずみずしい女性でいるためには?
それはからだの内側にきちんと向き合うこと。
膣まわりの粘膜を乾燥させずに粘液力を高めることが最善の方法だといえるのです。
あなたの膣は健康?セルフチェック
あなたは大丈夫?まずは簡単な膣の健康状態のセルフチェックをしてみましょう。下記のチェックをしてみて!3つ以上あてはまればあなたの膣まわりは不健康な状態かも。
1.抜け毛やパサつきが気になる
2.お尻が冷えていて、下がっている
3.かかとがガサガサである
4.膣まわりにかゆみがある
5.膣まわりにカサカサ感がある
6.膣まわりニオイのがきつい
7.膣を自分で締められない
8.性交時に痛みがある
9.膣口が粉を吹いているように白くなる
10.尿道道が開いている
フェムケアを行うメリット
- 膣まわりの潤いを保つことで、ホルモンバランスが整う
- ニオイ・かゆみやムレなどの悩みを軽減できる
- 生理のお悩みを軽減できる
- 充実した性生活につながる
- 尿漏れ予防
- 老化のスピードをゆるやかにできる
- 不安感やイライラといったネガティブなメンタルを改善できる
基本のフェムケアとは?
基本的なフェムケアは4つになります。
1.清潔にする
膣まわりは繊細なので手でやさしく洗うのが鉄則です。
下記の順番で洗いましょう。
フェムケア基本:デリケートゾーンの洗い方
①大影唇(だいいんしん)と小陰唇(しょういんしん)
デリケートゾーン専用のソープを清潔な手やタオルでしっかり泡立て、泡でなでるようにして洗いましょう。女性器にはひだがあり、そこに恥垢(ちこう)がたまりやすいのでひだの間も優しくあらいましょう。
恥垢とは膣まわりについている垢(あか)のことで、白くポロポロしたカスのようなもの。これが匂いや雑菌繁殖の原因になります。あくまでも『優しく、泡でなでるように』が原則です。それぞれのヒダを指でやさしくつまむようにして洗います。恥垢はクリトリスにもたまりやすいので丁寧に洗ってください。
②肛門(こうもん)
排泄をする箇所なので便がこびりつきやすいし、肛門まわりには実は毛がたくさん生えています。そこに便やトイレットぺーパーのカスが残ることがあります。また肛門にはしわがありその間にもいろいろたまりやすいので、こちらも丁寧に洗いましょう。
デリケートゾーン専用ソープを使いましょう
こどもの頃に母におまたを洗ってもらった時にヒリヒリとしみた記憶はないですか?
顔や体と違い膣まわりにはバリア機能をもつ角層がありません。そのため、体を洗うボディーソープや石鹸では刺激や洗浄力が強すぎるので、洗うときはデリケートゾーン専用ソープを使ってください。
フェムケア基本:デリケートゾーンのふき方
強くゴシゴシ拭き取ったりせずやさしく抑えるように拭き取りましょう。
とくに肛門まわりはしわがあり、思った以上に毛も生えているので、ふきとりもしっかりしないと便やティッシュのカスがそのまま残ってしまい炎症の原因になったりします。おしりの穴はやさしく丁寧にふくことをこころがけてください。
2.保湿する
お風呂あがりにからだをふく前にローションやクリームを塗ることが1つのポイントです。バスタオルで軽く水分を拭き取ったら、大陰唇より内側は避けながら、保湿剤をデリケートゾーン全体に優しく塗りましょう。毎日きちんと保湿をすることで、乾燥による痛みやかゆみなどのトラブルや膣萎縮などの予防につながります。
保湿アイテムの選び方
デリケートゾーンの保湿には、ワセリンやデリケートゾーン専用クリームを使うのがおすすめです。
最近はデリケートゾーン専用の保湿クリームもいろいろ種類があります。やはりデリケートゾーンなのでオーガニックなものがおすすめです。
まずは腕の内側の皮膚に塗って、赤みやかゆみがでないことを確認してからデリケートゾーンに使いましょう。
3.マッサージ
フェムケアには膣のオイルマッサージがおすすめです。膣をオイルマッサージすることで保湿効果が得られ、血行を促すことで、傷んだ膣の粘膜を修復することができます。乾燥してシワシワになっていた膣に弾力が生まれ、柔らかくすることにつながります。また、膣の萎縮の予防や改善にも効果的です。
まずは膣の外側から始めてみましょう。手のひらでオイルを温めて、大陰唇→小陰唇→膣口(膣の入り口)→会陰の順に、指を使ってやさしく塗りこむようにマッサージをしましょう。
慣れてきたら膣の中のマッサージもしてみましょう。膣内のマッサージをするときは、人差し指にオイルを塗り、第一関節から第二関節くらいまでゆっくり入れて、お腹側の膣壁を優しく押しながらマッサージをします。次に、
親指にオイルを塗り、肛門側の膣壁に指の腹が当たるようにして第一関節から第二関節くらいまでゆっくり入れます。人差し指を会陰に置き、親指と挟むようにして揉みほぐします。肛門側の膣壁も親指で優しく押しながらマッサージします。
最初から指を入れる必要はありません。痛みや不快感があるときは無理をせず、毎日1分程度でいいので少しずつ行いましょう。
マッサージをする際には膣を傷つけないように、爪は短く切っておくようにしましょう。
4.トレーニング
骨盤の底には「骨盤底筋群(骨盤底筋)」という筋肉があります。この筋肉が骨盤の中にある子宮・膀胱・直腸などを支えています。骨盤底筋群の筋力が衰えると膣がゆるみ、ひいては尿もれや頻尿、子宮脱といった病気につながる可能性があるので、膣トレで骨盤底筋群を鍛えておくようにしましょう。ケーゲル体操などがおすすめです。
膣トレーニングの方法
立ってする膣トレーニング
①両足を揃えて立ち、足を踏ん張るようにして立ちましょう。
②膣に意識を集中させ、息を吐きながら膣を引き上げるように締め、そのまま3秒ほどキープします。
③息を吸いながら戻します。この動作を3〜5回繰り返しましょう。
このトレーニングは通勤電車の中でつり革につかまりながらやってもOK。 また、かかとを上げたり下げたりを繰り返す運動も有効です。ふくらはぎやヒップアップのために取り入れるトレーニングと同じですが、ふくらはぎもヒップも膣とつながっているので、これも骨盤底筋群をきたえることにもなります。
座ってする膣トレーニング
①フェイスタオルを用意します。20㎝くらいの縦長になるようねじって椅子の中央部分に縦に置きます。
②その上にまたがるように座ります。ちょうどまわりにタオルをはさむようにして腰をかける感じです。
③大きく息を吐きながら膣部分をギュッと引き上げるようにします。
④息を吸いながら元に戻します。
この動作を何度か繰り返しましょう。膣を引き上げるように、締めようと意識しながら行うことが大事なポ イントです。膣トレーニングで膣に力を入れたりして行うことが普通ですが、その感覚を得るためにもアイテムを利用してみることはよいですね。
フェムケアおすすめのアイテム
膣まわりのソープ
¥1,500(2024/1/8現在)
レビューではハーブの香りがよく、泡ででるので使いやすい、ボトルのデザインもおしゃれと高評価を得ています。一方でしみたという方も少しいるようですね。
¥945(2024/1/8現在)
消臭効果がかなり高いようでデリケートゾーンの 匂いが気にならなくなったというレビューが多く投稿されています。 また、使い心地はさわやかで高評価です。黒ずみ予防などに効いているかは?
膣まわりおすすめの保湿ローション・美容液
¥927(2024/1/8現在)
レビューではジェルなのっでべたべた感があり、そこで好みがわかれるようです。保湿効果を感じている方は多いようです。さっぱり感が好きな方には向いていない商品のようです。
¥1,645(2024/1/8現在)
サラッとして使用感が好評ですが、保湿力が気になる方が多くほかのジェルや美容液との併用をされている方も多い。商品自体は高評価のようです。
膣まわりオイルマッサージにおすすめのアイテム
¥10,450(2024/1/23現在)
Intimere(インティメール)は、植物研究の第一人者・森田敦子さんが開発した人気マタニティケアシリーズです。オイルがさらさらで香りが優雅と高評価です。
¥2,356(2024/1/12現在)
妊娠中の会陰マッサージに使っている方の高評価レビューが多いです。 オイルの伸びが良く肌触りもそこまでベタベタせず使いやすいと評判がいいです。
膣トレーニングにおすすめのアイテム
¥2,580(2024/1/23現在)
3つの違うおもりが入っているのでコスパ的にお得という声などで高評価です。こちらは膣に入れて使うタイプなので抵抗のある方にはおすすめできません。
¥2,780(2024/1/23現在)
ジムに行くほどではないけど、ちょっと鍛えたいという人におすすめ。産後のママも使っているようです。
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